旅とマイルとコーヒーと

2016年はANAマイルを14万をノーコストで貯めました。JAL JGCを保有しており、2017年はANA SFC修行を行います。 マイルの効率的な貯め方や、国内・海外問わず旅行情報・航空会社上級会員に関する発信をしていきます。

JALの中期計画をみながら今後のJALについて妄想してみました

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2017年4月末に、JALは2017年から2020年までの中期経営計画を発表しました。具体的な路線拡充に関しては触れていませんが、その他のプレスリリースや、株主総会での発言などもあわせて、今後のJALの方向性をみつつ、個人的な妄想も若干加えて解説していきたいと思います。

中期計画には財務的なことや、安全性向上のことなども書かれていますが、今回は利用者とての利便性の部分についてのみ見ていきます。

フルサービスキャリアとして磨きあげることを最初に宣言

中期計画の最初のページには以下が書かれています。

JALは、東京オリンピックパラリンピック開催、首都圏空港の発着枠拡張が見込まれる2020年を一つの節目として、「挑戦、そして成長へ」をテーマに、「2017-2020年度 JALグループ中期経営計画」(以下、「17-20中期計画」)を策定しました。
 また、17-20中期計画の策定にあたっては、「世界のお客さま、そして地域と社会」のために、私たちの目指す将来の姿として 「世界のJAL」 × 「一歩先を行く価値」 = 「常に成長」 をキーワードに、JAL Visionを掲げました。
17‐20中期計画では、このJAL Visionの実現に向けたステップとして、「フルサービスキャリア事業を磨き上げる」ことと「事業領域を拡げる」ことにチャレンジし、一歩ずつ着実に進み、将来の持続的かつ安定した成長に繋げてまいります。

JALはあくまでフルサービスキャリアとして生き抜いていくことを宣言しています。LCCや子会社ジェットスターといった単語は一言もでてきていません。ここは、ANALCCとの提携を打ち出しているのと大きく違いますね。世界中でLCCが拡大していっていますが、JALはこの流れには乗らない、ということみたいです。ジェットスタージャパンをどうすのかは知りません(笑)

国内線のサービス強化

国内線のサービス強化については、以下のとおり書かれています。

<新機材の導入>

  • 幹線に国内線初の最新機エアバスA350-900を導入(2019年度予定)
  • 地方路線に新機材Embraer190/ATR等を導入し機内快適性を向上

<一歩先を行く商品サービスの提供>

  • 機内Wi-Fiなど、一歩先を行く新しい機内環境を実現
  • ダイヤモンドプレミアラウンジの5空港展開や、サクララウンジをリニューアル
  • 高品質な設備に加え、お客さまに寄り添うサービスで、ご満足いただける移動空間をご提供

機材については、エアバス350が国内線に導入されます。おそらく777-200を置き換えていくのでしょう。また、リージョナルジェットエンブラエル190が導入されることにより、90席クラスの飛行機にもクラスJが導入されていくことになります。プロペラ機よりも快適なフライトになるのではないかな、と思っています。

そして何よりもWi-Fiに関してはなかなか画期的な動きですね。先日、国内線のWi-Fiを無料にするとの発表がありました。
飛行機内での無料Wi-Fiサービス- JAL国内線

もともとWi-Fiに関しては、国内線に導入した直後からクーポンのばらまきをしていましたし、その後15分間の無料、期間限定の無料、そして完全無料化となりました。完全無料にしてもある程度実用性に耐えられるという判断からでしょうか。JALWi-fiはそれなりに使える速度を持っていると思いますので、ぜひ搭乗した際は利用してみてください。

これは大きなアドバンテージですよね。ANAは全く追随することを考えていないようなので、ここは当面の間はJALの大きな強みになると思います。

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また、中期計画にしっかりとラウンジの強化が挙げられています。具体的にはダイヤモンド・プレミアラウンジを5つの空港に設置することが明文化されていますね。現在DPラウンジがあるのは新千歳、羽田、伊丹、福岡の4つですが、もう一つは那覇でしょうか。そのほかに、既存サクララウンジの改装もあるそうです。こちらも楽しみですね。

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国際線のサービス強化

国際線のサービス強化については、以下のとおり書かれています。

  • ビジネスクラスフルフラット化を概ね完了した欧米・ホノルル線に加え、東南アジア線でも順次拡大
  • 中長距離路線で足元スペースの広い「新・間隔エコノミー」の推進
  • 国内・海外空港のラウンジを順次改修、刷新

JALの機材改革、欧米の次に手をつけたのがホノルルでした。従来、こういうのはリゾート路線は後回しにされがちだったのですが、「『初海外がハワイ』というお客様にその後もJALを選んでもらえるように、あえて早い段階で改装に手を付けた」という話を聞いたことがあります。現在では、欧米・ハワイも終わり、他の路線も中距離以上はどんどんフルフラット化が進んできています。

JALなんかの場合は、同じ機材でもかなりの「機材格差」がありまして、一番差のあるボーイング767だと、こんなかんじになります。

<最新型:SKY SUITE 2>
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<スカイラックス>
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同じボーイング767でこの差はなかなかのものです。どんどん機材の改修を進めていってもらいたいものですね。

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また、計画の中には「国内・海外のサクララウンジの順次改装・刷新」も書かれています。国内のサクララウンジ、少なくとも羽田や成田は今でも十分だと個人的には思っていますが、関空や中部のラウンジのてこ入れを行うのでしょうか。

また、現在、海外には5つのサクララウンジと1つのJALラウンジがあります。ANAは自前で海外にANAラウンジをもっていないのですが、JALは持っているんですね。

  • ホノルル
  • サンフランシスコ
  • マニラ
  • バンコク
  • フランクフルト
  • 台北JALラウンジ)

これらを改装していくのでしょうか。私個人はホノルル、バンコク、フランクフルトのサクララウンジを利用したことがあります。どのラウンジも、もちろん成田や羽田のサクララウンジから比較すればこじんまりとしたものです。拡張は難しいにせよ、改装してもらえるのなら大歓迎です。

サンフランシスコやフランクフルトは1日1便のみのフライトですので、ホノルルやバンコク台北のラウンジから手を入れるのではないでしょうか。個人的にはホノルルのラウンジをより強化して、悪評高いユナイテッド航空のラウンジとの更なる差別化をするのがよいと思いますけどね。

なお、海外サクララウンジの食事については、昨年度から強化しているようです。
海外ラウンジにて 新メニュー提供開始のお知らせ(ラウンジサービス) - JAL国際線


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国際線ネットワークについて

ネットワークについては、中期計画上、以下のとおり記載されています。

  • 北米と東南アジア間のネットワーク強化
  • 他社提携強化・拡大による利便性の向上
  • 2020年に拡張が見込まれる首都圏空港発着枠の積極的活用によるネットワーク強化

<具体的指標>

  • ASK 2020年までに国際線123(2016年度末=100)

路線拡充にはかなり慎重なようです。2020年までに座席数×営業キロ数で求められるASKを20%増やす目標が書かれています。23%増加というと、「JALは攻めに入ったな」と思うかもしれませんが、実は経営破たん後の2012~2016年の間でも15%増えているんです。

つまり、2020年までの増加ペースは現状プラスアルファ程度、という風に考えていた方がいいでしょう。

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そもそも路線開設には(どこかの運航停止がない限り)機材が必要ですが、国際線の機材は2020年までに7機しか増えません。国際線用に増える機材はボーイング787-9がメインですので、主にボーイング767に代わって置きかえられていくものと思われます。1機あたりの座席供給量が多くなりますから、ある程度ASKの増加を支える、つまり、既存路線機材の大型化で儲けていこうということがみてとれますね。

新規就航路線はどこになるのか

それでもやっぱり気になるのは新規就航路線ですよね。

現時点で決定しているのはメルボルン線の開設とコナ線の復活です。これらは、パリとホノルルから一便ずつ機材を剥がして運用するものと思われます。
成田 − メルボルン線 2017年9月1日開設! - JAL
世界で最も住みやすい町と言われるメルボルン、私もいってみたいですね。(エアチャイナで行けばよかったって?)それはさておき、日本発オーストラリア行では、たぶん唯一の東京を昼に出て現地に夕方に到着する便になります。

機材は、ボーイング787-8です。ボーイング787にも「フルフラット、新間隔エコノミー」の機材と、「シェルフラット、旧タイプエコノミー」の2酒類があるのですが、メルボルンに導入されるのはSS化されている機材ですので、ビジネスはフルフラット、エコノミーは新間隔エコノミーになっています。だいぶ快適ですね。

成田−コナ(ハワイ島)線 2017年9月15日開設! - JAL国際線
ワイ島のコナへの直行便も決まりました。ここは「復活」となります。オアフは2回行きましたので、今度はハワイ島もいってみたいものです。

機材はボーイング767ということで、上で紹介したとおり787以上に当たりはずれのある機材ですが、これもSS化されていますので、ビジネスはフルフラット(ただし「棺桶」と呼ばれるくらい狭い)、エコノミーは新間隔エコノミーになっています。

その他の開設路線として考えられるのは、「北米ーアジアネットワークの強化」と中期計画に記載されている以上、北米線とアジア路線での増便はあるのではないでしょうか。株主総会でも、「東南アジア(特にインドネシア、マレーシア、タイ)は今後経済成長が見込まれるし、現時点でも各国から北米間の移動は1,300万人/年程度もいる。JALのシェアは現在その1%しか取れていないのでこれを増やしていきたい。」との発言があったそうです。乗継需要を重視しているようにみえます。

具体の路線については、あくまで検討となっていますが、北米側は、前から噂のあるシアトルが有力でしょうか。ユナイテッド空港のハブ空港ではありますが、アラスカ航空との提携も始まりましたので考えられなくはないですね。アジア側は、北米との往来というのを考えると、マレーシア、タイ、インドネシアがあげられますが、これらには就航済ですので、増便などが考えられるのではないでしょうか。特に現在1日1便のクアラルンプールでは増便などもありそうですね。

その他の地域では、なぜか特典航空券の行き先に一瞬表示されたマドリードは、イベリア航空が週3便飛ばしていますから、その合間を埋める形で飛ばすことは考えられます。そのほかチャーター便を一般販売に回した実績のあるローマや、破たん前に搭乗率だけはやたら高かったバリ島などが考えられますでしょうか。個人的にはバリ島直行便は復活してもらいたいと強く思っています。

最後に、何かと話題になるサンパウロ直行便復活要望は今年の株主総会でも出ました。「要望は受け止める」と一般論として回答していたいようですが。

以前、3年くらい前にJALの大西会長がサンパウロ路線復活触れていて、ニューヨーク経由でボーイング787サンパウロまでという話がありましたが、今はアメリカン航空の本拠地であるダラスにJALボーイング787で飛ばし始めましたし、ダラスでの乗継を推していくのでしょうか。あるいは、ダラス行の一部をサンパウロ延伸するのでしょうか。現在でもJALサンパウロに支店を残していることを考えると、チャンスがあれば復活ということは考えているんだとは思います。

<追記:2017年10月から、羽田~ロンドンと成田~バンコクの増便が決まりました>
issy-style.hatenablog.com

他社提携について

中期計画には「他社提携強化・拡大による利便性の向上」というものもあります。現在は、アメリカン航空との太平洋路線のジョイントベンチャーや、ブリティッシュフィンエアー、イベリアと4社でヨーロッパ線のジョイントベンチャーを実施しています(これが始まったことに伴い、エールフランスとのコードシェアがなくなりました。それはそれで残念です)

これを強化していくのでしょうか。あるいは、個別に航空会社と提携していくのでしょうか。

JALが所属するワンワールドは、とにかくアジアが致命的に弱いです。その上、加盟している会社にはマレーシア航空は経営問題がありますし、キャセイパシフィックはエアチャイナ(スターアライアンス所属)の買収問題を抱えています。カタール航空は諸国との問題もありますし…。

このあたり、例えば中国東方航空ワンワールドに引き抜くくらいのことをしてもらいたい*1ですが(笑)、個別提携にしろ、うまく提携強化して、脆弱なワンワールドのアジア路線網を補強していってもらいたいものです。

まとめ

JALの中期計画のうち、旅行者にとって重要なネットワークやサービスの部分について、自分なりの見解をまとめてみました。JALはいたずらに規模を追わず、フルサービスキャリアとして磨き上げるということを重視しています。Wi-fiやラウンジなど、ANAより強い部分のサービスをしっかりと中期計画にも明記しています。個人的には、「同じ金を払って乗るならやっぱりJALがいいかな」と思いました。

いちファンとしては路線開設を期待してしまうところではありますが、今後も魅力的な航空会社として頑張ってほしいものです。やっぱりJALが元気じゃないとANAもよくならないと思いますし、2社が切磋琢磨することで、よりよいサービスが生まれるものだと思っています。
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*1:中国東方も中国南方もスカイチーム、エアチャイナはスターアライアンスなので